蔡英文台湾総統が「2016世界人権デー」行事に出席

中華民国総統府の新聞稿から


総統が「2016世界人権デー」行事に出席
公布日期 中華民國105年12月10日

蔡英文総統は今日(10日)午前景美人権文化園区に行き「2016世界人権デー」行事に出席し、すべての政治による犠牲者とその家族に向かって挨拶し、また政府が移行期の正義、歴史の真相再現を推進する努力と決心を説明した。
総統はまず全体の参加者と一緒にすべての政治による犠牲者に黙祷を捧げ、また「台湾地区政治による犠牲者互助会」によって組織された平和唱歌隊の「安息歌」と「一筋の大河」等の歌曲を聞いた。その後、総統は「名誉回復贈書」を政治による犠牲者とその家族代表に授与し、感謝状を4名の文物寄贈者に授与した。

総統の挨拶内容:

今日私達がいる景美人権文化園区は戒厳令下の時代は警備総部軍法会議の所在地であり、また政治犯を収容する拘置所だった。当時この牢内で多くの人が危険を犯し、台湾で発生している政治的迫害を世界に伝え、政府に対して大きな圧力をもたらした。

ここに座っている謝聡敏先輩がその中の一人だ。彼は曾てここに監禁され、壁の隙間を通して紙を渡し、政治犯の便りを家族と国際人権組織に伝えた。これはその時代の最も有名なエピソードの一つだ。
謝聡敏先生の外にも、今日私は特に一つの話をしたい。当時の景美軍法会議法廷には一人の曽勝賢という軍法官がいた。彼は政治犯に同情して法廷訊問資料を外に流出させたため、結果罰を受け景美、緑島等の地に5年もの長きにわたって収監された。
2010年景美人権文化園区が公開された後、曽勝賢先生はここに帰って来て参観していた時、偶然一人の80歳近いボランティアに遭った。彼はこの人が誰かわかった。このボランティアは彼が景美軍法学校時代の体育教官だった。
曽勝賢先生と邂逅し話を聴き終わった後、この教官は彼に「すべて過ぎ去ったことだ、無事でよかった(原文は都過去了,平安就好)」の一言二言を言っただけだったけれども、彼らの邂逅の情景は、伝えられるところでは、周りの人は心を動かされていた。
曽勝賢先生とこの教官は曾てどちらも独裁政権に雇われていた。しかし彼らの一人は独裁政権の下囚人となり、一人は民主化の後展覧会参加を通して白色テロと犠牲者の姿をあらためて認識することとなった。

今日、新政府が移行期の正義を推し進めるその狙いの一つがここにある、私達は多くの類似の曽勝賢先生と教官とのような対話のメカニズムと機会を作っていきたい。私は信じる、この新たな対話とまた切実に共感し合う過程こそが和解への歩みの道だと。
この間の歴史は私達の想像を超えてまた複雑だ。その内側には国家の暴力がありまた本当の人間性がある。その内側にはどうしようもないおおきな時代の流れがあり、小さな人間の意志がある。

移行期の正義はいかなる個人を狙ったものでもなく、いかなる政党を狙ったものでもなく、更にいかなる民族を狙った政治闘争でもないし、また政治的抹殺でもない。実際、政治による犠牲者の経験は民族の違いを越えでおり、そして相当の高い比率で外省人が犠牲者になっている。
移行期の正義の含意は真相追求と和解だ。私達は人道人権への迫害に対する独裁政治の構造を整理してはっきりさせたい、またあらためて道徳或いは司法の評価を与えたい。私たちは被害者と加害者の話を理解しなければならない、私達は更に楊翠教授が今話したような心の紆余曲折を経て、その後この両者が同じ社会の中で、一緒に生活できる共通認識を探し当てるという話を傾聴しなければならない(我們要去了解被害者和加害者的故事,我們更要傾聽,如楊翠教授剛才所講的心路歷程,然後找到這兩者可以在同一個社會裡面,一起生活下去的共識。)。

覆い隠すことは理解にはつながらない、和解は真相の上に打ち建てられなければならない。真相を追求するために、私は既に言ったが、私達は三年内に、初めての国家の「白色テロ真相調査報告」を完成させる。そして調査報告の編纂は口述歴史と政治的公文書を根拠にしなければならない。十数年来、みなさんの努力の下、私達は既に大量の文字と映像の口述歴史を蓄積している。
今日私は、謝聰敏先生と多くの犠牲者先輩とその家族が貴重な個人の文物を寄贈し、私達が歴史を完全に再現する作業を補完協力していただいたことにも特に感謝したい(今天我也要特別感謝,謝聰敏先生以及許多受難者前輩和家屬,願意把寶貴的私人文物捐贈出來,幫助我們拼湊出更完整的歷史。)。

現在、真相のジグソーパズルの最後のひとかけらは政治的な公文書だ。私達は国発会公文書局に公文書の精査を始めるよう要請した。後続のデータ化計画を含み、私達は全力で推進し、多くの白色テロ関連の研究がうみだされるよう支える。
公文書精査は巨大な工程だ、1945年から1992年の刑法百条修正まで、この期間の公文書は多くがなお軍情報局、調査局等々の違う機関に分布している。しかし、表面に分厚いホコリが溜まっていようとも、私達は全力でそれらの公文書をひっくり返し、どの文書もほうっては置かない。私達は必ずこの歴史の真相を白日のもとに晒す。

真相を探るほかにも、私達は出版、芸術、映画等々の媒介を通して真相を現し、多くの人に白色テロを認識させなければならない。最も重要な加害を反省する体制と正義を考えることが、この社会の集団運動となり、私達の共同体のため、共同の価値と目標を構成しなければならない(最重要的,反省加害體制和思辨正義,應該成為這個社會的集體運動,為我們的共同體,建構共同的價值和目標)。

これが移行期の正義が成功するか失敗するかに関わる社会の対話だ(這是關係到轉型正義成敗的社會對話。)。この作業は、この先一年、文化部と国家人権博物館が主力となって推進する。
人権博物館の現段階の資源は有限だ、組織強化の前に、多くのボランティアの背後での黙々とした協力に頼る。ボランティアの中には多くの政治による被害者がいる、郭振純先生、蔡焜霖先生,及び陳欽生先生のように、私は今日この機会を利用して、特に各先輩に感謝したい。

過去私達は常に言ってきた、歴史は許すことはできる、しかし忘れてはいけないと。今日私は言いたい、忘れてはいけないだけでなく、その中で前に向かって歩む力を探し、和解と団結の未来に向かって歩まなければならないと。

人と人の間なら「全て過ぎ去ったことだ、無事で何より」と言ってもよい。しかし、一つの国家、一つの社会は歴史を再現し、真相を見つけた後、初めて全ての人が「過去はそれを過ぎ去らせた過去のことは忘れよう(過去就讓它過去)」と告げることができるのでなければならない。そして一切が過ぎ去ってもまだ十分ではない、私達は国家の暴力が再び発生しないように阻止しなければならない。

移行期の正義推進、私達の決心は絶対だ。私達と一緒に頑張りましょう。

(文化部次長丁曉菁、政治受難者蔡寬裕、劉辰旦、姚嘉文及び家族代表楊翠と張玉蘭等の人がこの行事に出席した。)


世界人權日 蔡英文:3年內完成白色恐怖調查-民視新聞 https://www.youtube.com/watch?v=z4CRFdk7Rvo
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